うま味ニョキニョキ シイタケ粉末使ったクッキー開発 群馬・桐生市
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キノコの種菌を販売する森産業(群馬県桐生市西久方町)と、菓子製造の青柳(同市東)が共同開発したクッキー「きのこの星空」が20日、発売された。チョコレート味のクッキーに県産シイタケの粉末を練り込んでおり、ほのかに風味が香る。異業種の老舗が互いの開発力を生かして3年半かけて完成させ、新たな群馬銘菓として売り出す。
白と黒のチョコレートを練り込んだ生地で、シイタケの飾り切りに見立てた見た目に仕立てた。包装は群馬の星空とシイタケをイメージしたデザインとした。
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シイタケの飾り切りに見立てたクッキー「きのこの星空」
キノコを使った食品も手がける森産業が菓子を販売するのは初めて。開発は2021年8月に始まり、青柳による50回以上の試作を経て商品化した。
森産業は創業者の森喜作が1942年にシイタケの人工栽培法を確立して以来、キノコ業界をけん引。創業105年の青柳はアイデア豊かに多彩な菓子を製造販売している。
青柳の宮地康介社長は「うまみを生かしつつ、シイタケをほのかに感じる味付けや、チョコレートを感じるしっとりした食感にこだわった」と説明。森産業の森雄一郎営業企画部長は「桐生はシイタケ産業の発祥地と言っていい場所。そんなストーリーが込められた群馬銘菓として、県内外の人に食べてもらいたい」と希望した。
1箱(6枚入り)1080円。青柳の県内8店舗と、森産業のオンライン販売サイト「森のきのこ倶楽部(くらぶ)」で扱う。