天体写真家・KAGAYAさん 星空、宇宙の魅力紹介 作品展、市民と交流 茨城・日立

茨城新聞
2025年2月22日

星空や月、オーロラなどを撮影する天体写真家のKAGAYAさんの作品展「KAGAYA星空写真展」が、茨城県日立市幸町の日立シビックセンターで開かれている。世界各地や同県などで撮影した作品30点が並び、夜空にきらめく美しい天体の魅力を伝えている。4月6日まで。

日立市民科学文化財団による近代プラネタリウム誕生100年企画の一環。KAGAYAさんはX(旧ツイッター)のフォロワーが約90万人いる人気写真家で、プラネタリウム映像クリエーターとして手がけた「銀河鉄道の夜」は世界各国で上映された。

会場には満月の手前を横切る飛行機や、数千年の公転周期を持つネオワイズ彗(すい)星(せい)など貴重な瞬間を捉えた作品が多数並ぶ。満天の星が湖面に反射して「天空の鏡」のように美しい南米ボリビア・ウユニ塩湖や、ザトウクジラが頭上を通り過ぎる様子を写した作品などもある。

茨城県で撮影した作品は4点。「神磯の月」は月が天の川とともに東の空に昇り、大洗海岸の岩場に立つ神磯の鳥居に向かって光の道ができた瞬間を写した。同海岸で全ての惑星と月を1枚に収めた作品や、茨城町の涸沼で大きな流れ星「火球」を撮影した写真も並ぶ。

8日に開かれたギャラリートークでKAGAYAさんは市民など約60人と交流。年間100日ほど撮影に出かけ、行き先は星空のシミュレーションソフトを参考に地上の景色との組み合わせで判断していることなどを紹介し、「どんどん空の色が変わっていく夕方と明け方の『薄明』が一番好きな時間」と話した。

同センター天球劇場では現在、KAGAYAさんが手がけたプラネタリウム番組「水の惑星」を上映中。KAGAYAさんは「星空の魅力の一つは見上げるだけで宇宙が見えるところ。作品を通して宇宙の広がりのようなものを感じてもらえれば」としている。