《ぐるっと人めぐり》奥久慈だいご観光やな支配人 加藤木賢二(かとうぎけんじ)さん(54)

茨城新聞
2017年6月8日

久慈川のアユ釣りが解禁になり、大子町はアユの季節となった。久慈川と押川の合流地点近くに「やな」が設置され、レストランも本格営業。「観光客に喜んでもらえる施設にしたい」と意気込む。

サラリーマン生活に見切りを付けて昨年3月、町の地域おこし協力隊に採用され、第三セクター「奥久慈だいご観光やな」の運営を任された。「アユ釣りが好きで、観光やなにはなじみがあった」と協力隊応募の動機を語る。

業務の中心はレストラン運営。着任後、平日の営業をやめ、土日祝日限定にした。「平日は客があまり来ないのに、パートを雇っていた。人件費を含め、経費削減に力を入れた」。自ら、アユを焼くなどした結果、昨年度、経営は黒字に転じた。「予定より黒字が少なかったのは残念」と苦笑い。現在、売り上げ増を狙い、新メニュー開発に取り組む。「アユ御膳のような、ちょっと豪華な食事を提供したい」と話す。

レストラン前の池にアユを放流した。つかみ取り体験は子どもに人気で、暑くなると、やな場で水遊びができる。「町民とのつながりもできた。観光客だけでなく、町民も気軽に利用できる施設にする」と夢は膨らむ。

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