《釣り》テンヤで「夏タチ」狙い 東京湾 119センチ大型含む11匹

茨城新聞
2024年9月25日

千葉県浦安市の船宿「吉野屋」から出船して東京湾のタチウオ釣りに出かけた。タチウオはほぼ周年出船している。産卵期を迎える夏から秋が旬で、比較的浅場のポイントで狙え、「夏タチ」と呼ばれる。釣り方はてんびん、テンヤ、ルアーと3種類だが、今回私はテンヤでスタートした。

ポイント到着まで1時間超。その間に準備したいのがテンヤへの餌付け。頭を落とした体長約20センチのマイワシをテンヤへ真っすぐ付ける。釣果に結び付く一番の肝と言える作業なので丁寧に進めたい。

テンヤの準備ができた頃、船は速度を落とし、魚探でタチウオの群れを探しながら旋回し始めた。周りは多くのタチウオ狙いの船。人気のほどがうかがえる。

船が止まり、船長から仕掛け投入の合図。水深は60メートル、55~45メートルの間を探れと指示。「夏タチ」にしては少し深めの棚だが指示通りの棚でテンヤを動かし誘っていると早速アタリ。が、針がかりしない。なかなか針がかりしないところがタチウオテンヤの難しさ、面白さでもある。

何度かアタリがあったが針がかりしないため、仕掛けを回収すると、きれいに付けたはずのイワシはボロボロで見る影もない。タチウオとの駆け引きは惨敗だった。

テンヤへの餌付けは丁寧に

周りは皆てんびん釣りで、開始からコンスタントにタチウオを取り込んでいる。テンヤの私は少し出遅れ気味だ。

数釣りでテンヤがてんびんにかなわないのは織り込み済みだったが少し不安になる。辛抱強く誘い続けると、小さな前アタリの後に大きくさおが絞り込まれた。本命タチウオのヒットを確信。慎重に巻き上げ、本日1匹目を無事取り込んで一安心した。

1匹目は少しもたついたが、同様の誘いで2匹目も釣れた。テンヤの釣りは誘い方で釣果に大きな差が出る。この日の釣れる誘いパターンを早くつかむのが釣果を伸ばす条件だ。

潮止まりでタチウオの活性が下がり、アタリがなくなる時間帯もあったが、その後は終了までに119センチの大型を含む、トータル11匹を釣り上げられ大満足の釣行となった。

夕飯にはタチウオの塩焼きと皮目をいぶった刺し身をおいしくいただきました。タチウオは今ならそれほどハードルの高い釣り物ではない。未経験者もチャレンジするなら今でしょ。(上州屋谷和原店・岸利昌)