栃木県佐野市の道の駅に夏恒例「お化け屋敷」 恐怖が増す?香りで不気味さをプラス

下野新聞
2024年7月31日

栃木県佐野市吉水町の道の駅どまんなかたぬまで、夏恒例の「お化け屋敷」がこのほど始まった。初めての試みとして、オリジナルストーリーに沿った「ミッションクリア」型の要素と、怖さを増す効果があるという「香り」を加え、さらに不気味な雰囲気を演出した。暑さを吹き飛ばすような背筋が“ひやり”とする恐怖を体験できる。8月25日まで。

お化け屋敷は2002年夏から毎年開催している。当初から制作などを手がける、丸山工芸社(佐野市田沼町)のオリジナルストーリー「首切り場の祟り」が今回のテーマ。

柳亮太専務(43)は「昔、吉水地区に首切り場があったという逸話をモチーフにした」と話す。与えられたミッションは進路の途中にある赤い「紙人形」をゴールに運び、霊魂を鎮めるなど。

⇒佐野市の丸山工芸社で…「お化け」はこうして作られる【動画も】

また、大きな目玉として、丸山工芸社創業102年の歴史の中で初めて「香り」を導入。ホテルなどの空間に合わせた香りを企画するアートス社(宇都宮市東峰町)が協力した。

鈴木結訶社長(46)によると、アートス社の実証実験で香りがあると恐怖をより強く感じる結果が得られ、お化け屋敷への活用を提案したという。

序盤は気分が重く沈むような香りを設置。出口では付近に飾られたわら人形の「わら」とお化け屋敷からの開放感を表すほっとするような香りで、独特な空間を演出している。

今回のテーマに合わせ、県の伝統工芸品に指定された「佐野の生き人形」のさらし首が入り口で来場者を出迎える。いざ、鳥居をくぐると生首の装飾や廃棄予定の供養した人形、不気味な匂いなどの恐怖が次々と来場者を襲う。

体験した足利市の大学生(21)は「お寺のような匂いを感じて不気味だった。道のアップダウンが印象的で楽しかった」と笑顔。柳専務は「家族で夏しかできない体験をしに来てほしい」と来場を呼びかける。

午前10時~午後6時。水曜休館。入場料は1人500円で団体割引がある。(問)道の駅どまんなかたぬま0283・61・0077。

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