ランの葉、きらきら輝く 筑波実験植物園 野生や最新500種 茨城・つくば
多種多様なランが楽しめる企画展「つくば蘭展」が、茨城県つくば市天久保の国立科学博物館筑波実験植物園で開かれている。まるで宝石のように葉が輝くラン「ジュエル・オーキッド」を中心に、希少な野生種から最新の園芸品種まで計500種を展示する。17日まで。
同園は、絶滅の恐れがある希少種を含む世界のラン3000種を栽培。その中から見頃のラン200種が並ぶ。残りの300種は最新の園芸品種などで、つくばや水戸、龍ケ崎市の愛好団体が丹精込めて育てた。
目玉の「ジュエル・オーキッド」は葉が輝くランの総称で、シュスランの仲間が多い。葉の表面に当たった光が乱反射することで、きらきらと輝くように見える。同園によると、葉が輝く理由には光合成の効率向上やカムフラージュなどの仮説が挙げられるものの、解明には至っていないという。代表的な品種で、葉脈が金糸のように輝く「ドッシニア・マルモラタ」や、細葉に白いラインの「グディエラ・プシラ」といった実物のほか、パネル写真を展示して紹介している。
同園が研究し、新種として発表した「デンドロビウム・トランキミアヌム」など、同展でしか見られない貴重な品種も並ぶ。さまざまなランの香りを楽しむコーナーや、手話でランを紹介する動画もある。
展示を企画した多様性解析・保全グループの遊川知久グループ長は「ランは葉や花がさまざまで、多様性があるのが面白いところ。一つ一つの違いを楽しんでもらいたい」と話している。開園時間は午前9時~午後4時半。入園料は一般320円、高校生以下と65歳以上は無料。会期中は休園しない。
地図を開く | 近くのニュース |