「60年後」へ伝言残そう 好文亭ふすま絵修理、下張りに墨絵と書
水戸市常磐町1丁目の偕楽園内にある「好文亭」のふすま絵修理を前に、和紙に絵や文字を描くワークショップが25、26の両日、水戸市三の丸1丁目の弘道館至善堂で行われる。県主催、東京芸術大後援。作品は、実際にふすま絵の下張りに用いることで、次回修理の60年後の未来に向けて好文亭への思いをつなげる「タイムカプセル」に見立てる。
好文亭は、水戸藩第9代藩主徳川斉昭が自ら設計して1842年に建立した木造2層3階建て。建物内のふすま絵は1945年の水戸空襲で焼失したが、55年から58年までの復元工事で、東京芸術大教官だった須田〓中と教え子の田中青坪により、ほとんどが描かれた。ふすま絵96面は完成から60年以上が経過しているため、2017年度から3カ年事業で修理する。
ふすま絵の下張りには約7層の和紙を使用。解体修理などで、貴重な古文書が発見されて話題になることがあるが、今回は現代から未来へメッセージを送ろうという趣旨で企画した。
25日は墨絵、26日には書のワークショップを行う。墨絵では東京芸術大が実技講座を行う。1回80分で、好文亭のふすま絵修理についての講義、墨絵・書実技、好文亭復元DVDを鑑賞する。
両日とも午前10時、午後1時、同2時半からの計3回。定員は各回24人。参加費は無料(観覧料は別途)、事前申込制。申し込みは弘道館(電)029(231)4725。この後も7月1日(好文亭落成記念日)など、計4回程度の開催を予定している。
※〓は王偏に共
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