中学生が和菓子を考案 群馬・太田市内の製菓店が2月発売予定

上毛新聞
2024年1月28日

群馬県太田市の太田休泊中(富岡靖校長)の2年生3人が美術の授業で制作した粘土樹脂のサンプルを基に、和菓子が商品化されることになった。授業を手伝った縁から和菓子店の喜多製菓舗(太田市浜町)が2年生103人のアイデアを審査し、3人のサンプルを採用。同店の喜多良江さん(50)は「目で見て楽しめて、お客さんが選んでくれそうな作品。多くの人に味わってほしい」と話した。

アイデアが採用されたのは林優羽さん、田村真梨さん、新井菜乃さん。林さんはトレーニングを頑張る自分と春に向け芽を出そうとする植物を重ねて冬の景色を表現した。田村さんはグラデーションの色づかいのアサガオで初夏を、新井さんは鮮やかな色の菜の花と桜で春の景色を現した。

林さんは「植物の枝のバランスに気を付けた。心を込めて作ったのでうれしい」、田村さんは「色のグラデーションが思ったよりきれいにできた」、新井さんは「色合いを工夫した。販売されるのが楽しみ」とそれぞれ話した。

同校は本年度から日本の伝統文化に親しんでもらおうと、美術の授業に粘土樹脂で和菓子のサンプルを制作する作業を取り入れた。昨年10~12月に8時間ほどかけ、喜多製菓舗の指導で全2年生がサンプルを完成させ同校に展示していた。

担当した原田純恵教諭は「生徒は、日本独自の文化である自然を大切にする気持ちに触れることができ、さまざまな四季を表現してくれた。学校で学んだことが社会に生きることで生徒の財産になる」と話した。

3人のアイデアを商品化した和菓子は2月23日に発売予定。