《上州真田》「真田丸」熱い思い 大河ドラマ制作統括ら 名シーン振り返る

上毛新聞
2017年3月7日

昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」で、制作統括チーフプロデューサーを務めた吉川邦夫さんら3人による鼎談(ていだん)が5日、沼田市内のホテルで開かれた。ドラマへのそれぞれの思いを熱く語り、県内外から訪れた真田丸ファン約300人が熱心に聴き入った。

吉川さん、歴史アイドルで上州沼田真田丸展宣伝部長の小日向えりさん、市経済部長の中村一喜さんが登壇した。ドラマ終了後、“丸ロス”になっているという小日向さんは「丸い物を見ると六文銭に見えてしまう」と会場を沸かせた。
印象に残る場面として、中村さんは「犬伏の別れ」を挙げ、世代交代を上手に描いていたと指摘。時代考証を踏まえ、脚本家の三谷幸喜さんと台本作りをした吉川さんは「真田丸はもともと二代目の物語。大きな存在の父をどう乗り越えるかに注目することで、自然と物語ができていった」と話した。
小日向さんは、関ケ原の戦いで西軍が負けた知らせを聞いた真田昌幸が悔しがるシーンを振り返り、「胸がいっぱいになった。一緒に生きて体験している気持ちになった」と語った。
吉川さんは、長沢まさみさんが演じたきりの信繁への思いが報われた第49話の編集作業で、「(制作側として)感情移入するのはいけないことだが、涙が出てしまった」と打ち明けた。
鼎談前は、吉川さんが特別講演。戦国時代に沼田が重要な土地だったと説明したほか、視聴者のSNS投稿が制作を支えた秘話などを披露した。
上州沼田真田丸展(会場・同市のグリーンベル21)を31日の閉幕前に盛り上げようと、利根沼田真田丸プロジェクト推進協議会が開催した。

 

【写真】真田丸について語り合う(左から)小日向さん、吉川さん、中村さん

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