罵声浴びせ、供え物奪う 茨城・笠間、4年ぶり悪態まつり

茨城新聞
2023年12月18日

茨城県笠間市の愛宕山に鎮座する飯綱神社(同市泉)の祭礼「悪態まつり」(愛宕神社主催)が17日、コロナ禍を経て4年ぶりに復活した。16カ所のほこらに供え物をする天狗の行列に、見物客が「てれてれすんな、ばかやろう」と罵声を浴びせかけ、ご利益があるとされる供え物を奪い合った。

同まつりは、江戸時代中期から続いているという。領主が領民の不満の声を聞くため、どんな悪態をついても「おとがめなし」としたのが始まりとされる。

神職と氏子総代らが扮(ふん)する天狗の行列が、山の麓から山頂の愛宕神社奥の飯綱神社まで約4キロを行進。最後に愛宕神社の境内で、天狗たちが餅や菓子をまくと、詰めかけた参拝客らが手を伸ばした。

市内から娘2人と訪れた綿引洋子さん(42)は「ばかやろう」の連呼に、「うっぷんがたまっている人が多いのかなと感じた」と話した。

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