養蚕農家を応援 60人、桑の苗500本植樹 前橋

上毛新聞
2017年3月1日

養蚕農家を応援して日本の絹を守ることを目的とした今年の「桑の苗木植樹プロジェクト」が26日、前橋市小坂子町の糸井文雄さんの畑で始まった。県内外の呉服店やデパートなどで働く約30社60人が、1週間かけて苗木500本を植樹する。
初日は、約15社30人が参加した。県蚕糸技術センターの担当者から指導を受け、深さ30センチに掘った穴に苗木225本を1本ずつ丁寧に植えていった。植樹された苗木がカイコのエサとして使われるまでには、1年余りかかるという。
太田市で呉服小売業を営む橋本徹さん(61)は「最近は桑畑を見なくなった。植えた木が育ってゆくゆくは養蚕業の役に立つ。その一端を担えてうれしい」と笑顔で話した。
後継者不足などにより衰退する養蚕農家を支援しようと、日本蚕糸絹業開発協同組合(高崎市)が2012年から安中市松井田町で同プロジェクトを実施し、今年で6回目。3回目から糸井さんの畑で植樹に取り組んでいる。

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