筑波山麓に新拠点 自転車+ジオパーク 3日開設 BMXコースや展示室 茨城・つくば
茨城県つくば市は3日、自転車とジオパークの複合拠点「筑波山ゲートパーク」を同市北条の中学校跡地に開設する。施設にはBMXコースや展示室などを整備。サイクリストや登山客などに立ち寄ってもらい、筑波山麓エリアの周遊につなげたい考えで、インバウンド(訪日客)拡大も期待される。
パークは2018年3月に閉校した旧市立筑波東中の跡地を活用して整備。校舎東側に自転車拠点「サイクルパークつくば」、同西側にジオパーク拠点「つくばジオミュージアム」を構える。
自転車拠点は校庭を改修して全長約380メートルのBMXレーシングコースを整備。スタート地点の高さが約5メートルで、コーナーや起伏のある直線があり、日本選手権に加え、アジア選手権など国際大会も開催可能となっている。このほか、BMXやEバイクなど計60台の自転車を有料で貸し出す予定という。
ジオパーク拠点には筑波山の植生や文化、歴史などを触りながら学べる展示台7台を設置。筑波山神社入り口まで車で約15分という立地も生かし、市は見学後に自転車に乗って筑波山や周辺エリアを周遊してもらいたい考えだ。
パークは、自転車道「つくば霞ケ浦りんりんロード」(全長約180キロ)のうち、同県の土浦市と桜川市を結ぶコース計40キロメートルのほぼ中間に立地。つくば市にはこれまで休憩所として利用できる拠点施設がなかったため、今後はサイクリストの休憩所としての利用が見込まれる。
市は自転車競技チームとの連携強化も視野に入れており、市サイクルコミュニティ推進室の高橋研太室長は「市民との連携を強化し『自転車のまち』を推進したい」と話した。市ジオパーク室の亀沢理映室長は「知らなかった人に興味を持ってもらい、現地へ行ってもらえるようにしたい」と述べた。
拠点周辺では筑波山の自然をはじめ、寺社や食など茨城県の魅力を満喫できる体験観光が可能。県は訪日客拡大の重点市場として、サイクリングが人気の台湾やタイに照準を合わせており、施設は茨城県に観光客を呼び込む拠点としての役割も期待される。