新作駅弁、アプリを更新 10月1日スタート JR水戸支社 茨城DCへ企画続々
10月1日から開催予定の大型観光企画「茨城デスティネーションキャンペーン(DC)」を直前に控え、JR東日本水戸支社は茨城県の魅力を幅広い年代の人に発信しようと多様な企画を用意した。新作の駅弁販売や、スマートフォンでさまざまな旅行や観光のサービスを受けられるアプリを更新して利便性向上を図る。地元の人や県外からの観光客の旅を支える。
同社は複数の移動手段の予約や決済などを一括して行える「MaaS(マース)」を活用し、旅を便利にする観光型MaaS「ひたちのくに紀行」を茨城DCに合わせ更新した。提供エリアをこれまでの県央に加え県北、県西、県南地域に拡大。スマートフォンの専用サイトから会員登録して施設や交通などのチケット購入・利用ができる。観光情報を見たり、自分に合った旅行計画を立てたりする機能もあり、利用者に合わせた楽しみ方を提案する。
体験型イベントとして、水戸駅周辺などで現代と江戸時代の町並みを比較しながら散策できる「歴史講談 水戸漫遊」を12月末まで開催。デジタルマップやパンフレットのQRコードを読み込むと歴史講談が再生される仕組みで、水戸市出身の講談師、神田真紅さんの音声ガイドが聞ける。
列車での旅にかかせない駅弁は、新作や期間限定品を用意。県銘柄牛「常陸牛」のすき焼きと県銘柄豚「常陸の輝き」のしょうが焼きが一度に楽しめる商品や、両銘柄を使った焼き肉弁当を新たに販売する。水戸駅で人気の印籠弁当は秋の県産食材の限定品を用意した。
鉄道の駅長らも企画を盛り上げる。県内鉄道5社の駅長が各駅周辺の魅力をPRし、得票数を競う「駅長対抗!いばらきの魅力総選挙~統一秋の陣~」を実施。各駅の駅長が交流サイト(SNS)で地域を紹介し、投票してもらう。11月の投票終了後、総合グランプリに選ばれた駅長が作成した大型フラッグが2月にJR上野駅に掲げられ、茨城をアピールする。
小川一路水戸支社長は茨城DCの開催は21年ぶりである点を踏まえ、「さまざな人に茨城の良さを知ってもらえる機会になれば」と期待を込めた。