鎧年越 甲冑4領を新調 あす披露、一般貸し出しも
【足利】伝統行事「節分鎧(よろい)年越」の保存活用実行委員会は1日までに、同行事保存のため東日本鉄道文化財団の助成を受けて甲冑(かっちゅう)4領を製作した。同日には群馬県高崎市のJR東日本高崎支社で事業完了報告を実施。甲冑は3日、足利市内で行われる同行事で披露される。3月以降は、同市通1丁目のまちなか遊学館で一般向けの貸し出しサービスも始める予定。
同実行委は、市や市観光協会、市内の繊維業者でつくる立春会の会員らで構成。鎧の製作は、鎧武者が行列を作って市内を練り歩く節分鎧年越への参加促進や、外国人旅行者の誘客促進が目的。
東日本鉄道文化財団は、JR東日本が鉄道を通した社会貢献を継続的に行うために設立した。地方の文化事業の支援や国際交流事業などを行っている。
製作した鎧の総額は約225万円で、同財団から約137万円の助成を受けた。映画やドラマで使用する小道具を作る東京都内の企業に依頼。赤、紺、緑、オレンジの4色で、甲冑のほか陣羽織や小手なども作った。
今後は市観光協会が所有し、毎年2月3日の節分鎧年越で使用する。まちなか遊学館では観光客向けに貸し出し、鑁阿(ばんな)寺などで記念撮影できるサービスも始める。
事業完了報告には、和泉(いずみ)聡(さとし)市長やJR東日本の百瀬孝(ももせたかし)執行役員高崎支社長らが出席し、完成した鎧を披露した。和泉市長は「外国人にも人気の鎧を着付け体験にも使わせていただき、観光誘客につなげていく」と話した。
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