熱戦に涼を差し入れ 憧れの舞台をサポート 敷島公園ボート場売店(群馬・前橋市)《炎天のオアシス》
20日間にわたった群馬の高校球児たちの闘いは、前橋商の13年ぶりの栄冠で終止符が打たれた。舞台となった上毛新聞敷島球場の隣にある売店は野球ファンに涼を提供してきた。
イチゴ、メロン、ブルーハワイのかき氷は各400円。果物のフレッシュジュース(450円)も販売する。五回終了後のグラウンド整備のタイミングを見計らって、急いでかき氷や飲み物を買いに来る客が多い。
「時折、わっと歓声が上がる。試合が動いたのかなとそわそわしてしまう」。6月から店を任されている女性は笑う。球場に救急車が到着したときは「熱中症で選手、観客が倒れてしまったのかな」と心配そうに見守った。店にエアコンはなく、扇風機がフル稼働している。
店を手伝う萩原脩太さん(23)は勢多農高野球部出身の元球児。最後の夏は高崎城南球場での試合で敗れた。「敷島でプレーするのが憧れだったが、かなわなかった。一生懸命プレーする選手たちがまぶしく見える」。懐かしさを感じつつ、売店の仕事で選手や関係者をサポートできればと思う。
高校野球が終わり、中学総体が開幕した。その後は学童野球の大会が予定されている。主役は高校生から中学生、小学生へと移り、熱闘は続いていく。
■敷島公園ボート場売店
群馬県前橋市敷島町
営業時間 午前9時~午後4時半
土、日曜は原則営業、不定休