サクラ香る粕漬け開発 茨城県北市民グループ 日立の名産で魅力PR 食品スーパーが協力

茨城新聞
2023年7月1日

食育を手がける茨城県北地域の市民グループ「茨城オトナ女子会」が考案した「わたしのサクラ粕(かす)漬け」が、食品スーパーのヨークベニマル(福島県)とのコラボで商品化された。茨城県日立市のサクラの塩漬けと酒かすを使ってサケを漬けたもので、同市東滑川町の同社日立滑川店で6月25日、商品の試食販売が開かれた。

同グループは2017年に結成。メンバーは主に30代の女性で、子どもたちへの食育や地元企業との商品開発などに取り組む。今回、同社から「母親目線」で商品作りをしたいと依頼を受けて監修を務めた。

素材には、日立市の花になっているサクラの塩漬けと、市内に酒蔵が多いことなどから酒かすを選んだ。地元の森島酒造の酒かすに、刻んだサクラの塩漬けを合わせ、サケの切り身を漬け込んだ。

切り身の上には塩漬けの花を添え、ほのかにサクラの香りを感じる上品な味わいに仕上げた。販売会ではグループのメンバーらが試食品を手渡して商品を紹介し、来店客からは「おいしい」と声が上がった。

現在は水戸-北茨城市の茨城県内店舗で販売し、価格は2切れ入り429円。同グループの高久香里代表は「おいしさはもちろん、商品で『県北地域にこんなものがあるんだ』と知ってほしい」と話す。同社鮮魚部関東エリアマーチャンダイザーの熊谷正さんは「商品をきっかけに、スーパーに来ない若い人たちに足を運んでもらいたい」と期待している。