茨城県から2蔵元が上位入賞 知事表敬 浦里酒造店と森島酒造 南部杜氏鑑評会
全国規模の杜氏(とうじ)組織「南部杜氏協会」(岩手県)が主催する南部杜氏自醸清酒鑑評会で、茨城県から上位入賞を果たした浦里酒造店(つくば市吉沼)と森島酒造(日立市川尻町)の関係者らが9日、県庁の大井川和彦知事を表敬訪問した。同鑑評会の吟醸酒と純米酒の各部門で、上位3位以内に県内の二つの蔵元が選ばれるのは、茨城県では初めて。
同鑑評会は、南部杜氏の酒造技術向上を目的として1911年に始まり、今年で104回目。審査は4月4~7日に岩手県花巻市で行われ、2022酒造年度(22年7月~23年6月)の出来栄えを競った。全国の138の蔵元から吟醸酒の部に283点、純米酒の部に313点が出品された。
吟醸酒の部で、1位に森島酒造の「富士大観」が、3位に浦里酒造店の「霧筑波」が入賞。純米酒の部では、同酒造店の「霧筑波」が2位に、続く3位には森島酒造の「富士大観」が選ばれた。このほか、優等賞として県内の五つの蔵元の7点が入賞した。
浦里酒造店の浦里浩司代表は「今後は、若者によって業界を拡大していく。引き続き、新酒開発など県の協力をいただきたい」と意欲を示した。森島酒造の専務兼杜氏の森嶋正一郎さんは「今後も良い報告ができるように、おいしいお酒造りに取り組みたい」と意気込んだ。
報告を受けた大井川知事は「おめでとうございます。今後、お酒のPRや輸出支援などで協力できれば」と述べた。