レトロ自販機の聖地「丸美屋自販機コーナー」(群馬・みどり市)が“苦渋”の値上げ ファンからは温かい声
レトロな自販機が並び、全国からファンが訪れる丸美屋自販機コーナー(群馬県みどり市)が15日、うどんやそば、トーストなどを50円値上げする。30年以上にわたり今の価格を守ってきたが、このところの食料品や電気料金の上昇で、「苦渋」の見直しを決めた。ツイッターで値上げを知らせると「これからも食べに行きます」と温かい声が広がっている。
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国道122号沿いで24時間無人営業する同店は、1975年から自販機での販売を始めた。今では珍しいうどんやそばを提供する古い自販機が現役で、レトロ自販機の聖地として全国からファンが訪れる。
3代目店主の斉藤栄さん(64)によると、過去にうどん、そばを200円から250円に値上げしたことがあるものの、その後は長年据え置いてきた。その後、1989年の消費税導入から度重なる税率アップにも耐えてきたが、昨年からうどんやそばの仕入れ値や、天ぷらを揚げる食用油の価格が高騰。さらに消費電力が大きい年代物の自販機に、電気料金の上昇がのしかかる。
「昔から守ってきた値段だから、変えるのは苦渋の決断でした」と斉藤さん。そばやうどん、ひもかわは250円から300円に、トーストは200円から250円に、それぞれ50円引き上げることを決めた。ラーメンは300円で据え置く。
5月末、値上げをツイッターで知らせると、3000件以上リツイート(拡散)され、ファンから「懐かしい自販機で買えるだけでありがたい」「1日も長く続けてもらえることが願い」といったメッセージが次々に寄せられた。中には、「今まで250円だったことが驚き」という声も。斉藤さんは「こんなに反響があるなんて驚きました。温かい言葉ばかりでありがたい」と感謝している。
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