おかえり、サニー クロサイ10年ぶり帰郷 茨城・日立市かみね動物園

茨城新聞
2022年12月23日

茨城県日立市宮田町の市かみね動物園に14日、希少動物のクロサイの「サニー」(13歳、雌)が、鹿児島市立平川動物公園から来園した。サニーはかみね動物園生まれで、10年ぶりの帰郷となる。

サニーは、現在同園で飼育している父親のメトロと、2019年に死んだ母親のマキとの間の5番目の子どもとして09年3月に生まれた。12年に繁殖を目的に平川動物公園へ移ったが、条件が整わず日立に戻ることになった。

サニーに先立ち、今月6日には愛媛県立とべ動物園から雄のフー(3歳)が来園した。かみね動物園は今後、この2頭の「お見合い」を少しずつ重ね、2~3年後を視野に繁殖を目指す。これで同園のクロサイは計3頭に増えた。

同園によると、サニーの体重は900キロほど。鹿児島からほぼ1日かけて車で移動し、14日朝に到着した。慣れない環境に興奮気味のフーとは対照的に、初日から落ち着いた様子で過ごしている。当面は1頭ずつ新しい環境に慣らす練習を続ける。

生江信孝園長は「小さい体で走り回っていた姿を覚えている」と再会を喜び、「少しでも動物園がにぎやかになれば」と語った。