紗栄子さんとコラボ地酒  大田原の菊の里酒造 純米大吟醸EAU あす発売 地元産原料にこだわり

下野新聞
2022年11月23日

【大田原】片府田(かたふた)の日本酒蔵元「菊の里酒造」が狭原(せばはら)の観光牧場「NASU FARM VILLAGE(那須ファームビレッジ)」とコラボレーションし、共同開発した純米大吟醸「EAU(オー)」を24日に発売する。同牧場を運営する実業家でモデルの紗栄子(さえこ)さんが「飲みやすく贈り物にもできる品物を」と発案。同社の阿久津信(あくつまこと)社長(47)は「大田原を少しでも盛り上げ、日本酒の裾野を広げるような酒になってくれれば」と期待している。

約2年前から同牧場を運営する紗栄子さんが、同社の看板銘柄「大那」のおいしさに感動。普段は日本酒を飲まない人も楽しめる本格的な品物を、地元の方と一緒につくりたい、と手を組んだ。

地元にこだわり、原料米には県産オリジナル酒造好適米「夢ささら」を100%使用。3月に50%に磨いた米を、那須山系の伏流水で仕込み、4月に絞った原酒を氷点下5度のタンク内で半年間氷温貯蔵した。「EAU」はフランス語で「水」を意味し、13%と低アルコールながらもフルーティーで華やかな香りと酸味が味わえる酒に仕上げた。

パッケージにも力を入れ、那須地域の広大な景色をイメージしたデザインを採用。茶臼岳のふもとの雪を使った「氷染め」の手法を用い、牧場から見える夕暮れ、透き通った空に広がる雄大な山並みなどが幻想的に表現されている。

阿久津社長は「米も仕込み水もすべて自然豊かな地元産。雪解け水のようにしなやかな酒をぜひ味わってほしい」と話す。

EAUは500ミリリットル入り3520円。同社特約店などで限定約3千本を販売する。(問)同社0287・98・3477。同牧場ではオリジナル風呂敷入りセットのみを7040円で取り扱う。