《土木遺産の路線 わ鉄を巡る(17)坂東カーブ》きつさが生む“特等席”
上毛新聞
2016年11月22日
わたらせ渓谷鉄道沢入駅と県境を貫く笠松トンネルの間にある、通称「坂東カーブ」。同鉄道が売り出す紅葉の名所で、渓谷の列車ならではの景色を楽しめる。
列車は渡良瀬川の左岸を伝うように通り、色づいた木々が鮮やかに染めた両岸を目の当たりにすることができる。並走する国道122号から眺めるのは難しく、列車内が“特等席”だという。
その秘密は、半径144メートルという同鉄道では最大級のカーブのきつさにある。複数両編成の列車であれば、カーブに差し掛かった時に、後部の車窓から列車の前方部が見える。車内にいながら紅葉と列車、川という役者がそろう。
紅葉は11月下旬まで続くという。同鉄道の樺沢豊社長(68)は「列車でなければ見られない一押しの景色」と話している。
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