納豆にハラル認証取得 金砂郷食品、訪日ムスリム対応
茨城新聞
2016年11月3日
納豆製造販売の金砂郷食品(常陸太田市大里町、永田由紀夫社長)は、イスラム教徒(ムスリム)が食べられることを示す「ハラル認証」を取得した。バングラデシュ政府から発行を受けた。東京五輪などで訪日増が見込まれムスリムのニーズに対応する。
イスラム教は、豚やアルコール由来の食品を口にすることを禁じている。同社によると、ハラル認証の食品は日本国内での流通が限られ、訪日したムスリムが食事に困るケースが少なくないという。
同社が取得したのは、バングラデシュ政府が発行した認証。イスラム協力機構(OIC)の加盟57カ国に輸出が認められている。
認証取得に向けた取り組みは約3年前に始めた。同社の納豆たれには、ムスリムが口にしない豚肉エキスが含まれていたが、同エキスを含まずに同様の味を出すことに成功。納豆そのものや納豆を使ったワッフルなど全商品についてハラル認証を受けた。
商品は日本人向け、ムスリム向け、いずれも同じ製法で、製造ラインを切り替える必要はない。需要に応じ、ハラル認証を示すシールを貼って出荷する。
ムスリム人口は世界の3分の1に当たる約20億人。永田社長は「安心して本県特産の納豆を食べ、日本の食文化を堪能してほしい」と話した。
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