毎夜輝く芸術館タワー 水戸、29日から新企画

茨城新聞
2016年10月15日

市民有志により20年間行われてきた水戸芸術館(水戸市五軒町)のシンボルタワーをライトアップする「アートタワーみとスターライトファンタジー」が昨年度で終了したことを受け、水戸市芸術振興財団は29日から新たなライトアップ企画を実施する。これまで冬季のみだった点灯を通年に変更するほか、色彩の変化を楽しめる「光のアート」として夜の県都を彩る。

従来のライトアップは地元の商店主らが実行委員会を組織し、1996年度以降、協賛金を募りながら毎年12~1月に行ってきた。昨年度で20年の節目を迎えたこともあり、実行委は今年8月に解散した。

これを受け、市は新たなライトアップを企画。「みと・HIKARI・プロジェクト」として、LED投光器をシンボルタワーの周囲に12台、基部に3台設置したほか、タワー内の丸窓にも72台のLEDを取り付けた。点灯は同館休館日の月曜を除き、午後5時~同10時まで行う。

照明プログラムは11種類。季節や催しなどにより色合いのパターンを変える。例えば、春夏は明るめの白昼色、秋冬には暖色を中心とした暖かみのある色彩で照らし出すほか、コンサートホールや劇場とも連動し、場内で起こったの拍手の音量に応じて色彩も変化させ、場外にいながら催しの盛り上がり状況が分かるようにする。

また、同館敷地中央部の宙づりの巨石「カスケード」周囲にも12台の投光器を備え照射。4種類のプログラムを設定し、季節に合わせて色調を変える。デザインやプログラムは、国内のライトアートの草分けとして、偕楽園竹林のライトアップなどを手掛けてきた筑波大の逢坂卓郎特命教授が監修した。

29日からの本格運用を控え、17~19日には試験運転を行う。同財団の大津良夫常務理事は「これからは水戸のシンボルタワーを毎夜照らし、中心市街地の夜の魅力を高め、にぎわい創出につなげたい。光のアート作品として、多くの方に見てほしい」と話している。

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