音楽劇「夜のピクニック」 青春の絆、時空超え
水戸一高の伝統行事「歩く会」を題材に、高校生たちの恋や絆を描いた音楽劇「夜のピクニック」(茨城新聞社特別協力)が17日から、水戸市五軒町1丁目の水戸芸術館ACM劇場で上演される。16日、ゲネプロ(本番同様の通し稽古)が公開。ピアノとパーカッションの生演奏で歌やダンスが繰り広げられ、物語の根底にある青春の絆が時空を超えた演出で表現された。
音楽劇「夜のピクニック」は、同校出身の作家、恩田陸さんが自らの体験を基に執筆した同名小説が原作。本県出身の歌手で女優の吉川(きっかわ)友(ゆう)さん(24)、元タカラジェンヌの剣幸(みゆき)さんが主演と語り手を務める。水戸市出身の加藤良輔さん(32)、小林日奈子さん(24)らのほか、本県ゆかりの若手俳優も数多く出演している。
物語は、同校を10年前に卒業した同級生の男女が、現在の「歩く会」のボランティアとして再び集い、かつての経験を回想する。吉川さんや剣さんらが、生演奏をバックに言葉にできない心情を歌い上げていく。
ゲネプロでは、高校生たちが夜通し歩く雰囲気を劇場全体の空間を使って表現。出演者たちの歌やダンスが来場者を魅了した。
演出の深作健太さん(44)は「水戸でしかできない劇。多くの人に盛り上げてほしい」と話し、吉川さんは「すてきな恩田作品を一体感をもって千秋楽(25日)まで演じ続けたい」と抱負を語った。
同館チケット予約センター(電)029(225)3555。
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