《世界遺産》明治の発展 錦絵で 器械製糸や東京、横浜 富岡製糸場で資料展

2016年2月8日

世界文化遺産、富岡製糸場の資料展「描かれた器械製糸と明治錦絵にみる富岡製糸場誕生の世相」が5日、富岡市の同製糸場で始まった。会場は通常非公開の首長館(ブリュナ館)。近代的な器械製糸技術が富岡から当時の世間にどう伝わり、各地へ広まったか。マスコミ発達前に報道性を持って時代を切り取った錦絵などの複写パネル28枚を通じて学ぶことができる。28日まで。

横浜開港、鉄道の開通、外国商館、東京・銀座のれんが街などの錦絵から、富岡製糸場の建設のみならず画期的な出来事が連発していた明治日本の時代背景がうかがえる。
金沢や長野に造られた製糸工場の操業風景を切り取った錦絵は、富岡で習った工女が各地に器械製糸を伝え広めた様子を示す。内国勧業博覧会(1877年、東京)で女性たちが繰糸器械を実演するブースが設けられていたことも、錦絵や器械の図面で見て取れる。
観覧は無料だが、製糸場の入場料が必要。13日午後1時半から富岡製糸場総合研究センターの今井幹夫所長が講演する(先着30人)。問い合わせは市富岡製糸場保全課(☎0274・64・0005)へ。

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