江戸時代の名手に焦点 土浦市立博物館企画展 相撲や砲術、弓術紹介
茨城新聞
2020年8月11日
江戸時代の土浦藩時代に藩内で行われた相撲や砲術、弓術などの競技の様子を伝える企画展「先人たちのうでくらべ」が、土浦市中央の市立博物館で開かれている。東京五輪まで1年となる中、昔の土浦で開かれていた武道や武芸を知ってもらおうと企画した。23日まで。
展示は3部構成。「すもうと力石」では、土浦藩では相撲が盛んに行われており、お寺の相撲興行には当時の力士が訪れた。展示では錦絵が並び、古河出身の天津風という力士や、水戸出身の横綱常陸山が紹介された。相撲はスポーツではなく神事という意味合いが強く込められている。
寺社の境内には力石という大きな石が置かれ、庶民らが力自慢を競った。鷲神社には60貫(約225キロ)の力石がいまも残り、写真を見ることができる。
「土浦藩の砲術」では、藩内では関家が指南役として関わり、関流砲術と呼ばれた。藩士らが門人となり訓練を積んで射撃大会にも出場した。展示では、当時の火縄銃や大会の的が目を引く。「弓術」の部では、120メートルの距離から千本を打ち何本的に当たるかを競った様子が資料と共に展示された。弓の名手、西川平次郎は583本を当て、指南役に推された。
同館では「資料を見たり体感したりして当時の武芸の名手たちの活躍を楽しんでほしい」と話した。
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