登山者待つ 岩肌の薄紫 日光・庚申山 コウシンソウ

下野新聞
2020年6月20日

 日光市足尾町の庚申山(1892メートル)の岩肌に、希少な食虫植物「コウシンソウ」が薄紫色の愛らしい花をひっそりと咲かせている。

 同所に自生するコウシンソウは国の天然記念物に指定されている。高さは6~7センチで、梅雨の時季に1センチ程度の花を咲かせる。

 同市足尾観光課によると、今年は例年よりやや早めの今月上旬に咲き始めたという。17日現在、ピークは過ぎつつあるものの、今週中は見られるという。

 上級者向け「お山巡りコース」にある標高約1600メートルのツル・カメ岩付近が群生地。付近では「ユキワリソウ」も紫色の花を咲かせている。

 千葉県市川市からコウシンソウを見に来たという無職女性(65)は「初めて見て小ささに驚いた。とてもきれいで、見られて良かった」と話した。

地図を開く 近くのニュース