下仁田ネギで本場ピザ
上毛新聞
2020年2月18日
3種類の群馬県産小麦粉を調合した生地に強力粉をまぶし、軽やかな手つきで円形に引き延ばす。地元産の下仁田ネギや「轟みそ」をトッピングし、甘楽町の姉妹都市、イタリア・チェルタルド市のタイルを貼った特注の窯でピザとして焼き上げるまで、わずか数分だった。
「お客さまが『おいしい』と言ってくれることが一番」。ピザを窯で焼くための「パーラー」を扱いながら、にこやかに話す。
短大卒業後、甘楽ふるさと館に勤め、料理担当として働いた。転機は2014年。リニューアルした道の駅甘楽の目玉を作るため、同年5月から3カ月間、同市に渡り、有名なピザ店で修業した。
食材の管理にはじまり、生地の作り方、延ばし方、焼き方。厳しさの中にも優しさがあった指導で最もたたき込まれたのは、「ピザは生地が命」ということだった。「耳にたこができるほど聞かされた」という教えは、今に生きている。
道の駅甘楽は現在、マルゲリータからドルチェまで8種類のピザを扱う。「技術を他の人にも伝え、皆で良いピザを作りたい」