豊作祈る神田の早乙女 大子・近津神社で中田植
茨城新聞
2019年6月23日
夏至の日に豊作を願うお田植祭「中田植(ちゅうだうえ)」が22日、大子町下野宮の近津(ちかつ)神社で行われた。鮮やかなあさぎ色のじゅばんに、赤いもんぺの早乙女たちが手植えをしていくと、多くの見物客が写真に収めていった。
祭りは約800年前から続くとされ、この時期のお田植祭は全国でも珍しいという。二十四節気の中(ちゅう)に当たる夏至に、田植えを終わらせるという風習から由来し、同神社の氏子である4地区が毎年順番で当番を務めている。笛や太鼓に合わせた田植え歌が流れる中、15人の早乙女たちが横一列になって神田に苗を植えていった。
田植歌保存会の益子光洋さん(46)は「祭りの参加者が年々減っているが、伝統ある行事を守っていきたい」と話す。早乙女として参加した、埼玉県川口市の山野はるかさん(25)は「農業研修で大子町を訪れたのをきっかけに交流を深めている。家の周りには田んぼがないので貴重な体験をさせてもらった」と満足した表情を見せた。
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