ひたちなか海浜鉄道開業9年 駅名標入り乗車券に列
茨城新聞
2017年5月15日
ひたちなか海浜鉄道の開業9周年記念祭が14日、ひたちなか市釈迦町の那珂湊駅を中心に沿線で開かれ、同日販売開始した駅名標デザインの入場券付き乗車券を買い求め列ができるなどにぎわった。
ひたちなか海浜鉄道は2008年、廃線危機だった茨城交通湊線を引き継ぐ形で、市などが出資する第三セクターとして開業し、湊線を運行している。11年3月の東日本大震災では全線で被災したものの、市や地域住民たちの支援で約4カ月後の同年7月に全線復旧した。乗客は増加傾向で、15年度の輸送人員は約98万人と100万人に迫っている。
記念祭では、15年度グッドデザイン賞受賞の駅名標がデザインされた全10駅分の入場券付き乗車券の販売がスタートし、那珂湊駅では買い求める客で列ができた。また、4駅を回るスタンプラリーや飲食販売など沿線で各イベントが実施された。
那珂湊駅であった開会式で、本間源基市長は「多くの人に愛してもらう鉄道でありたい」とあいさつし、「おらが湊鐵道応援団」の佐藤彦三郎団長は「(年間輸送人員の)100万人突破に向け、湊線を盛り上げたい」と意気込んだ。
孫2人を連れて来た同市平磯町の菊本京さん(78)は「私たちお年寄りにとって、鉄道はなくてはならない足」と話した。
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