想定以上?混雑で1時間の遅れも 栃木・宇都宮で開業した路面電車LRTに人、人、人…

下野新聞
2023年8月28日

次世代型路面電車(LRT)の宇都宮芳賀ライトレール線は27日、開業2日目を迎え、前日に続き栃木県内外からの家族連れや鉄道ファンが数多く乗車した。混雑の影響でダイヤに約1時間の遅れが生じ、「こんなに混むなんてびっくり」と目を丸くする乗客も。宇都宮市、芳賀町と運行会社は各停留場の乗客誘導、増便による遅延対応、乗車待ちの体調不良者の対応など終日、フル回転で対処に当たった。

初日だけの「開業日ダイヤ」の26日から、通常ダイヤでの運行が始まった27日。宇都宮駅東口停留場では午前6時の芳賀・高根沢工業団地停留場行き始発に乗ろうと、早朝から約100人が列を作った。

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運行会社宇都宮ライトレールによると、混雑の影響で、約12分間隔の運行が最大約40分間隔にまで広がった。運賃を現金払いする乗客が想定より多かったことが主な理由。遅延が長引くと乗車待ちの列がホームの外まで続く停留場もあった。増便で対応し夜にはほぼ本来の間隔となった。

芳賀・高根沢工業団地停留場は日中、雨でレールがすっかり水に覆われる状態となったが、運行に影響はなかった。

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同社や同市消防本部などによると午後4時50分ごろ、清原地区市民センター前停留場下り線ホームで乗車待ちの20代女性が体調不良で倒れた。到着した車両が5~10分ほど停留場にとどまり、運転士らが対応。女性は家族に付き添われ停留場を離れたという。

同社は「交通系ICカードを使うと乗降がスムーズになる」として「totra(トトラ)」などの活用を呼びかけている。