「鵜の岬」1位 34年連続 国民宿舎 22年度、利用率77.8%

茨城新聞
2023年6月30日

茨城県日立市十王町伊師の国民宿舎「鵜の岬」の2022年度の宿泊利用率が77.8%となり、全国49カ所の公営国民宿舎で1位となった。国民宿舎協会が23日発表した。コロナ禍で減っていた県外客が大きく回復し、利用率は前年度比15ポイント増。1989年から34年連続の首位となった。

鵜の岬は、全室の定員に対する充足割合を示す宿泊利用率が2019年度までは80%台で推移。コロナ禍で20、21年度は60%台前半まで落ち込んだが、22年度はコロナ前の9割近くに回復した。

22年度宿泊者数は5万6699人に上り、前年度比約4割増えた。県内客は2万6859人で同2割増、県外客は2万9840人で同6割増えた。2位は「いわき荘」(青森県)の72.7%、3位は「ホテル高千穂」(宮崎県)の59.7%だった。

日本文化の体験型企画や県内の旅行料金を割り引く「いば旅あんしん割」、交流サイト(SNS)の情報発信などが誘客につながったと、鵜の岬は分析している。

宇佐美泰重支配人は「利用形態の中心は団体から個人に変わってきている。感染対策を継続しつつスタッフ全員笑顔で顧客を迎えたい」と話した。