栃木・足利の「ペタンコ祭り」4年ぶり再開へ 6月1日、子供の無病息災を願う伝統行事
子どもの額に朱印を押して無病息災などを願う「初山のペタンコ祭り」が6月1日、栃木県足利市田中町の足利富士浅間神社で4年ぶりに開かれる。地元団体も参拝者への記念品を用意するなど、地域ぐるみで再開に向けた準備を進めている。氏子総代の玉井祥三さん(73)は「氏子総代らが一丸となって準備をしている。なんとしても成功させたい」と意気込んでいる。
祭りは渡良瀬川の氾濫による疫病や災難から子どもたちを守るために始まったとされる。約300年続いており、市指定民俗文化財となっている。当日は「男浅間」と呼ばれる上宮や「女浅間」と呼ばれる下宮を参拝し、男の子はサクラの花の形、女の子は2センチ角の朱印を額に押してもらう。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い2020年から中止していたが、全国的に祭りが復活していることから再開を決意。額に押印する氏子総代たちはマスクと手袋を着用するなどの感染対策を講じるという。
再開に合わせ、地元住民でつくる田中町観光協会は、押印を受けた子らへ配るオリジナルのポストカードを3千枚作製した。子どもの健やかな成長と祖父母の健康長寿を願う文言と共に、参拝記念のスタンプを施したデザインとした。
菅弘武会長(82)は「赤ちゃんを見守る祖父母の幸せや健康も願おうと作った。また祭りに来たいと思ってもらうきっかけになれば」と話している。
祭りは午前8時~午後5時。朱印料は1人700円。(問)島田八坂神社0284・22・4472。