「常陸大黒」スイーツ完成 茨城・大子清流高生3人が考案 水戸のホテル 3月18日提供へ

茨城新聞
2023年2月19日

茨城県立大子清流高校の生徒3人が考案したスイーツ「常陸大黒ミルフィーユ」が3月18日、ホテルレイクビュー水戸(水戸市宮町)で開かれる「スペインワインを楽しむ会」のデザートとして提供される。〝本番〟を前に試作会が同ホテルで行われ、3人は同ホテル総料理長の海老原辰司さんからプロのアドバイスを受け、「商品」を磨き上げた。

常陸大黒ミルフィーユは、同校3年の菊池航晟さん(18)と木村航さん(18)、田沢龍雅さん(18)が授業の一環として約1年かけて完成させ、昨年12月に開かれた第8回県農業関係高校「学校産・地元産食材を使ったスイーツコンテスト」で特別賞を受賞した。

「サクッ」とした歯応えのパイシートの間に、生クリームとクリームチーズ、校内で栽培し糖液で煮た常陸大黒煮豆がたっぷり挟み込まれ、味のアクセントにパイに抽出したコーヒーが塗られているのが特徴だ。常陸大黒は県が育成した品種で、1粒が2グラム以上あり、国内最大級の大きさ。光沢のある黒色と上品な味わいがある。

先月行われた試作会で3人は、海老原さんから生クリームとクリームチーズは工程の後半にパイ生地に塗ることなど、効率良い作業や、常陸大黒を均等に並べ、切断面をきれいに見せる見た目の工夫のほか、料理への応用の助言を受け、プロの技術を吸収。海老原さんとともに本番に提供する商品に磨き上げた。

海老原さんは「和菓子に使用されることが多い常陸大黒豆を洋食スイーツで使用した生徒たちの着眼点に引かれた。親しみある味で、素晴らしい」と太鼓判を押した。

洗練された常陸大黒ミルフィーユを試食した3人は「プロのアドバイスは勉強になった。味のバランスも上手に完成して100点です」と笑顔で話した。

スペインワインを楽しむ会は、レストランアルエットで午後6時から、3人の自信作とともに、シェフ特選洋コースとスペインワイン4種類が飲み比べできる。1人8千円。同ホテル(電)029(224)2727