自然体験できるロッジに ロッヂすぎな(群馬・みなかみ町)を前橋市の林さんが事業承継
群馬県みなかみ町藤原の「ロッヂすぎな」の経営を、前橋市の林賢典さん(36)が承継し、昨年12月にリニューアルオープンさせた。町外出身で親族でも従業員でもなかった林さんだが、1982年創業の同館の伝統を守りつつ、自然に触れて癒やされるアウトドア体験施設を目指している。
同館は群馬みなかみほうだいぎスキー場から徒歩圏内に位置し、冬季にはスキーやスノーボードの宿泊客が多い。夏季は林さんが持つキャンプインストラクターや自然体験活動指導者の資格を生かし、火おこしをはじめとしたサバイバル技術を楽しく学べる体験会も企画する予定だ。
林さんはアウトドア会社のフォレスト&ウォーター(同町湯桧曽)在職中に、イチゴ狩りができる観光施設「たくみの里 いちごの家」の立ち上げに携わった。退職後、イチゴの栽培方法を指導し、農業法人設立を支援する事業を手がけてきた。
2021年10月にフォレスト&ウォーターの安部則幸社長から、すぎなのオーナーが高齢のため後継者を探していることを聞いた。以前から仲間が集まれる場所をつくりたいと考えていた林さんは、同館の経営を引き継ぐことを決めた。
その後1年間、同館オーナーの新保和明さん(77)の元で修業。昨年10月に日本政策金融庫前橋支店の支援を受けて購入が実現した。これまでの常連客も大切にしたいと、旧地名の字(あざ)から取った同館の名を残し、建物もそのまま生かした。林さんは「子どもたちに自然体験を通して成長してもらいたい。みなかみ町を盛り上げていきたい」と話す。
宿泊は1人から団体客まで可能。予約はホームページから。問い合わせはロッヂすぎな(☎0278-75-2280)へ。