美術家・中﨑透さん個展 新旧織り交ぜ300点 多様な歩みを紹介 水戸芸術館
水戸市出身の美術家、中﨑透さん(45)の作品展「フィクション・トラベラー」が、同市五軒町の水戸芸術館現代美術ギャラリーで開かれている。看板を題材にした代表作のほか、最新作のインスタレーション(空間芸術)から初期作品まで約300点(絵画など含む)を展示、新旧を織り交ぜ、活動の歩みを紹介している。
最新作は、同市周辺に住む30~70代の男女5人へのインタビューを基に作ったインスタレーション。彼らの言葉を活字にしたパネルを、会場各所に展示している。そのほか、カラーアクリルと蛍光灯を素材に作った立体なども展示。2001~21年までの色鮮やかな大小作品で、多様な作品世界を表現している。
目を引くのは看板をモチーフにした作品。県北芸術祭の時に制作した16年の「看板屋なかざき」は、県北地区の新旧自治体名を題材にしており、それぞれデザインや色使いが違う看板が楽しい。
中﨑さんは1976年生まれ。看板をモチーフにした作品をはじめ、パフォーマンス、映像、インスタレーションなどさまざまな形式で作品を展開。美術館での大規模個展開催は初。
2023年1月29日まで。一般900円、高校生以下・70歳以上など無料。午前10時~午後6時。月曜休館(1月9日は開館、12月27日~1月3日、同10日は休館)。問い合わせは同館現代美術センター(電)029(227)8120。