古道の活用考える 水戸で大会、活動報告や専門家講演
人や文化の交流の舞台となってきた古道「歴史の道」の保護や活用法を考える「第13回全国歴史の道会議県大会」が19日、水戸市千波町の県民文化センターで開幕した。全国各地の歴史愛好家や関係者など約400人が参加し、歴史の道を生かした郷土愛を育む活動報告や専門家の講演などを通して、地域の歴史や文化を見詰め直した。
「歴史の道」は、古道を歩いて文化財に触れて地域の歴史文化への理解を深めてもらうため、文化庁が主唱。同会議は1990年から2年に1回、全国各地で実施されている。
初日は、歴史の道と文化遺産を生かした水戸市のまちづくりの取り組みのほか、県立牛久高のフィールドワークを通した地域の歴史学習など、県内各地の活動が報告された。
水戸市立五軒小の児童は、偕楽園を開設した水戸藩9代藩主・徳川斉昭直筆の碑文「偕楽園記」の暗唱を披露。常陸太田市立山田小の5・6年生は同市に伝わる約200年前の親孝行姉妹の実話「二孝女物語」の寸劇を発表し、大きな拍手を受けた。
茨城大の小野寺淳教授は「江戸時代の道はどのように使われたのか」をテーマに講演、古道の歴史的意義や今昔の変遷などについて理解を深めた。
開会式で、小野寺俊県教育長は「歴史の道の視点から茨城の魅力を感じ取ってほしい」と述べた。
最終日の20日は、日本遺産に認定された旧弘道館や徳川光圀公ゆかりの西山荘など、水戸、常陸太田両市の2コースを巡るウオーキング大会が開かれる。
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