江戸時代の「偕楽園図」展示 桜田門外襲撃図も 大洗・幕末と明治の博物館

茨城新聞
2016年2月27日

 水戸市の偕楽園を中心に開催中の「水戸の梅まつり」に合わせ、大洗町磯浜町の「町幕末と明治の博物館」で、江戸時代の偕楽園を描いた「偕楽園図」が同館エントランスホールに展示されている。3月27日まで。
 偕楽園は1842年に水戸藩第9代藩主・徳川斉昭が開設し、日本三名園の一つに数えられる梅の名所。同館が所蔵する「偕楽園図」は若林村(現常陸大宮市)出身の絵師、亘䙴幽(わたり・せんゆう)が描き、斉昭に献上されたとされる。絵にはクリや柿の畑や、竹林を囲む梅林などが描かれており、現在の偕楽園との違いが見られる。
 同館によると、来館者から偕楽園図の展示を望む声が寄せられたが、光にさらされると絵が変色する可能性があるため、実物を長期間展示することは難しいという。そこで今回、期待に応えるため、複製品を作製し、展示することにした。
 このほか、「桜田門外襲撃図」の複製図も同時に展示。1860年3月3日に、大老井伊直弼が桜田門外で襲撃された場面を描く。
 同館担当者は「どちらの絵も、この機会に近くでじっくり見てほしい」と力を込めた。水曜日休館。(電)029(267)2276

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