《釣り》鉾田のサーフで秋ヒラメ サラシ効いた浅場で45センチ 攻略の鍵はイワシ接岸

茨城新聞
2021年11月6日

茨城でのサーフのヒラメゲームの最盛期は11月。ぐっと気温が下がった10月下旬、鉾田市の白塚海岸で狙ってみた。前日にはイワシが接岸し鳥山が発生。このチャンスに一緒に釣りをしようと友人が誘ってくれた。鹿島灘ではイワシが接岸するとヒラメだけでなくシーバス(スズキ)やイナダなど青物もルアーにヒットするのだ。

私はまず、ヒラメではなくシーバスに狙いを定めた。大子町に住む私が釣りに通うサーフは高萩市や北茨城市が多いが、鹿島灘のシーバスは県北のサーフものと比べて、とても脂の乗りがよく魅力的だ。

午前3時、暗闇のサーフに到着。大子の気温は2度だったが鉾田は9度。鉾田のサーフは初めて。ポイントも分からない。無風の中、南に歩きながらサラシのある所ない所、流れが効いている所、水深がありそうな所など探る。鍵はイワシの有無だ。

13センチのフローティングミノーを投げ続けたが、全くアタらず、隣の大竹海岸近くに達してしまった。

このころ友人から連絡。合流のため白塚海岸まで戻った。辺りが明るくなるころ、2人で北に向かいポイントを探した。鹿島灘は人工岬のヘッドランドが点在し、ワンド地形なのが特徴。サーフの砂はきめが細かく、粗い常磐のサーフとは釣り方も違ってくる。

イワシがいれば必ずそれを追ってシーバスも来る。サラシの効いている浅場へくまなく投げる。ルアーはフローティングミノー一択だ。するととうとうヒット。「よし、逃がさないぞ!」と力を込めてさおを曲げると、シーバスではないが既知の感触、ヒラメだ。これはこれでごちそう。ずり上げるとサイズは45センチ。

明るくなるころサーフは釣り人でいっぱい。さながらゴルフ練習場。歩きながらの釣りもできないので、ヒラメを釣った位置で粘ったが2匹目はなかった。

昨日接岸したイワシはどこかへ行ったのか、鳥の姿もなく、魚の気配も感じられない。午前8時を過ぎて釣り人もまばらに。歩きながらの釣りを再開するとサラシが速く流され、沖で潮目となっている好ポイントに遭遇した。

サラシは押し寄せた波が岸にぶつかり、沖に向かってできる白波。スズキが小魚などの餌を捕食するスポットになる=鉾田市

 

 

12グラムのジグヘッドに深緑色のワームを刺してサラシに投げ込むと、流れに乗せて浮かせ、沈め、誘う。すると一発でヒット。流れに乗ったのかパワフルな引き味だったが、やや小ぶり38センチのヒラメ。やさしく海に帰してこの日の釣りを終えた。(奔流倶楽部渓夢・上谷泰久)

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