ラムサール条約「涸沼」登録 認知度上昇83% 茨城町民、愛着も増加

茨城新聞
2015年12月10日

ラムサール条約に今年5月下旬に登録された「涸沼」について、茨城大の大学院生が昨年から2年連続で住民意識調査を実施した。条約登録の知名度は、今年の調査では急増して8割に浸透。涸沼への愛着もくっきりと増加した。訪問者が増えることを肯定しつつ、自然環境重視の視点もみられ、住民意識のレベルでも「環境保護」の大切さが表れた。
 調査は茨城大が茨城町と提携して「戦略的地域連携プロジェクト」を展開する関係で、10月に大学院生が取り組んだ。無作為抽出の町内千人(18歳以上)を対象に郵送で行い、回答率は33・3%(昨年は37・1%)だった。
 昨年、涸沼がラムサール条約に登録見込みということを知っていた人は47%と低かったが、今年の調査で登録を知っていると回答したのは83%に上り、認知度は急上昇した。
 涸沼への愛着については「大いに愛着がある」は14%から32%、「愛着がある」は31%から24%となった。調査班は「大いに愛着があると答えた人が増えたのは、関心の高まりの表れ」とみている。
 このほか、ラムサール条約登録後に訪れる人が増加するのを「良いと思う」は62%を占め、多くの住民が好意的に受け止めていることが分かった。
 涸沼の今後の利活用について(複数回答)は、①生態系保護活動の推進55・3%②環境教育の題材として37・5%③知名度の向上33・0%④観光客の増加29・1%-などの順で多く、環境改善や教育、意識の定着といった、地域の基盤作りに力を入れるべきだと考える傾向が強く出た。
 調査担当者は「条約の認知度や涸沼への愛着が高くなったが、涸沼を訪れる頻度に変化はみられなかった。訪問する人の増加を好意的に受け止めながらも、自然環境重視でいるスタンスも浮き彫りになった」とまとめている。

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