日光で味わう 日本のワイン 移住10年 小川さん 魅力発信へバー開業 鉄道ジオラマも展示

下野新聞
2020年11月19日

【日光】世界遺産「日光の社寺」門前町の下鉢石町にこのほど、鉄道ジオラマが目を引く一風変わったワインバー「Wine Bar BLESS(ワイン バー ブレス)」がオープンした。日光から日本のワインの魅力を伝えようと、扱うワインは店主の小川文男(おがわふみお)さん(54)が生産者に会って仕入れた日本のもののみ。小川さんは「日本のワインはまだまだ認知度が低い。少しでも応援して盛り上げたい」と話す。

東京都出身の小川さんは約10年前、観光で毎年訪れていた日光へ移住。市内のホテルに勤め、夜はホテル内のワインバーを切り盛りしていた。ワインを勉強し各地の生産者と会っているうちに「日本ワインのファンを増やしたい」との思いが強くなり、8月に同店を開いた。

小川さんによると、日本のワインは年々おいしくなっているものの、海外に比べ造り手の経営状況は厳しいという。同店では年間生産本数2万本以下で、2000年以降にできた小さなワイナリーのワインを扱う。県内を含め全国各地の約120種類が並び、客の好みに合わせた1本を提案するスタイルだ。

店内には趣味が高じた大迫力のジオラマがあり、小川さんは「ワインを楽しみながら、鉄道の旅気分にも浸ってもらえれば」という。

同所周辺は夜間営業の店が少なく、地元住民や観光客が夜も楽しめる店にしたいとの思いもある。小川さんは「日光の夜が少しでも活性化するきっかけにもなれたら」と話す。

午後5~11時。水、木曜定休。(問)同店0288・87・4201。

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