茨城空港3路線復活 観光や帰省客続々 新型コロナ自粛全国解除受け 国内全路線が再開

茨城新聞
2020年6月20日

 新型コロナウイルス感染拡大に伴う都道府県間の移動自粛が19日、全国で解除された。茨城県内ではこの日、茨城空港(小美玉市)で運休していたスカイマーク神戸、札幌、那覇(沖縄)の各便が再開し、全ての国内線が復活。空港ターミナルビルには、観光や帰省による利用客が続々と訪れた。
 
 国内線は12日に再開した福岡便を含め、全4路線がいずれも1日1往復で運航。県空港対策課によると、19日の茨城発各便の搭乗率は5~9割ほどで、特に神戸便は運休前と同水準に当たる88・7%と高い需要を示した。
 
 空港ターミナルビルの搭乗手続きカウンターなどでは、荷物を抱えた利用者が間隔を空け列を作った。年に1、2回ほど沖縄旅行を楽しむという山形県長井市の我妻明さん(52)は「再開を待っていた。観光で国内の経済回復を後押ししたい」と、マスク姿で那覇便に乗り込んだ。
 
 また、沖縄県与那原町の実家に帰省する宇都宮市の新里くみ子さん(32)は「2月に祖母が亡くなったが、移動自粛で帰れなかった。年末に会ったのが最後になってしまったので、ちゃんと(墓前で)あいさつしてくる」と話した。
 
 一方、県内の宿泊や旅行需要は厳しい状況が続いている。木村トラベル(下妻市)の木村進社長は「一般の旅行需要はまだない」と説明。アーバンホテルつくば(つくば市)の塚本忍副社長も「平日はビジネス利用が徐々に戻りつつあるが、週末の家族利用は全くない」と話した。

地図を開く 近くのニュース