暖冬から春へ駆け足 大田原の群生地 ザゼンソウ開花 

下野新聞
2020年2月4日

 大田原市の天然記念物に指定されている北金丸のザゼンソウ群生地で、4日の「立春」を前に、一足早く春の訪れを告げるザゼンソウが咲き始めた。

 サトイモ科の植物に見られる「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる覆いに包まれるように咲く花が特徴。僧侶が座禅を組む姿に見えることから、その名が付いたとされる。

 開花が確認できるのは40株ほど。2日は地元住民や写真愛好家が群生地を訪れ、落ち葉の中から顔をのぞかせる暗褐色の仏炎苞を見つけたり、木道の上から撮影を楽しんだりしていた。

 群生地は、地元の「北金丸ザゼン草を守る会」が枯れ枝の撤去や木道の清掃を行い、同市金丸小児童らも協力している。同日訪れた同会前会長の戸村一之(とむらかずゆき)さん(73)は「暖冬のせいか今年は開花が早い。2月末には見頃になるだろう。400株くらい咲いてくれればうれしい」と話した。

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