ディスカバーまかべ 町並み紹介、地図作成

茨城新聞
2018年8月8日

桜川市真壁町の歴史的な町並みを生かしたまちづくりに取り組む市民団体「ディスカバーまかべ」(吾妻周一会長)は、真壁の町並みを紹介する地図を作成した。地域を熟知するメンバーによる手書きで、真壁の町並みの特徴である門を中心に建物や店を紹介。観光情報もふんだんに取り入れた、温かみのある地図が完成した。同町内の各店舗などで配布している。

地図は「ディスカバーまかべいらすとマップ」。同団体創立25周年の記念事業として作成した。同団体は、18年前にも同様の地図を作成。同団体のほか当時の真壁町商工会でも増刷し、計4万部を配布したが、好評でなくなってしまっていた。

今回の地図は、前回より大きさを倍にしたA2サイズで、さらに多くの情報を詰め込んだ。同団体のメンバーで、同町内で空き店舗を改装したカフェを経営する多田源さん(52)の手書き。優しいタッチで繊細に、歴史的な建物が描かれている。

100棟を超える国の登録有形文化財があり、県内で唯一、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定にされている真壁地区。400年前とほとんど変わらない町割りに加え、薬医門や高麗門、長屋門などの門が数多く見られるのが真壁の町並みの特徴。地図では門に特化し、多様な門が描かれている。さらに、建物や飲食店などの説明も細かく記されている。多田さんは「細かいが、何かを探し出すような面白さを味わってもらえたら」と話す。

1万5千部を作成し真壁伝承館をはじめ、町内の店舗などで配布中。ただ、今後は単に無料配布するだけでなく、地図の有料化や地図と町内の店を連動させた新たな展開も検討している。吾妻会長は「マップを活用して人を呼ぶ仕掛けができたら。マップを町おこしにつなげたい」と意気込んでいる。

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