幸せ運び はや60年  小山・思川の流しびな

下野新聞
2018年7月2日

 【小山】市の夏の風物詩「思川の流しびな」が1日、小山の思川で行われた。県伝統工芸品「下野しぼり和紙」で作った人形(ひとがた)を、願いを込めて川に流すと幸せが訪れるという地域の言い伝えにちなんだ行事で、今年で60回目を迎えた。

 大勢の市民やアマチュアカメラマンが見守る中、浴衣姿の子どもたちが紙の船に乗せた高さ7センチほどの人形を川面に浮かべ、手を合わせた。若木小3年岸本茉央(きしもとまひろ)さん(8)は「夏休みに家族と旅行へ行けるといいなと思いました」と笑顔で語った。

 主催する日本紙人形会会長で、下野しぼりの技術保持者だった父親の故重雄(しげお)さんから受け継いだ諏訪(すわ)ちひろさん(58)=城東1丁目=は「これからも、子どもたちの胸に残るように続けていきたい」と話している。

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