りんりんロード「東の玄関口」潮来 自転車客の誘致加速

茨城新聞
2018年3月17日

潮来市がサイクリング客の誘致に力を入れている。全長約180キロのサイクリングコース「つくば霞ケ浦りんりんロード」の東の玄関口として、商店街の優待サービスが充実、地元観光地を巡るツアーの開催が相次いでいる。自転車をそのまま積める列車や霞ケ浦の遊覧船も登場。サイクリングのまちとして取り組みが加速する。

週末の同市。カラフルなサイクルジャージ姿の客が相次ぎ、飲食店に吸い込まれていく。焼き肉店の「豚カルビ1人前サービス」、うなぎ店の「ひれ焼き1本サービス」など、サイクリング客への優待サービスが人気を呼ぶ。

ホテルは宿泊料金10%引きの特典。地元の観光協会や商工会は優待サービスの協力店を増やしている。市によると、同りんりんロード利用者向けに優待サービスを行う店舗数は、沿線市町村でトップの41件と圧倒的に多い。

同市は古くから水郷として県内外に知られ、初夏には一大イベント「あやめまつり」で毎年80万人の観光客が訪れる。一方、オフシーズンの観光振興が課題となってきただけに、サイクリング客の誘致に懸ける思いは強い。

レンタサイクル事業に取り組む水郷潮来観光協会は「最近は外国人のお客さんも多い。あやめまつりの季節以外の観光客をもっと増やしたい」と意気込む。

つくば霞ケ浦りんりんロードは、本県を代表する観光地、霞ケ浦と筑波山を結ぶ全長約180キロのサイクリングコース。長距離ながら平たんで、初心者や家族連れが楽しめる。

サイクリング客が潮来市周辺を訪れる手段は、自転車や乗用車のほか、鉄道や遊覧船も加わった。

JRは1月、東京・両国駅から千葉県内に向け、自転車を解体せずに乗車できる特別車両の臨時運行を始めた。潮来市に隣接する同県香取市の佐原駅にも停車する。市担当者は「電車で佐原まで来る首都圏の自転車客を呼び込みたい」と意欲的だ。

陸路だけではない。土浦港-潮来港を結ぶ遊覧船は昨年、自転車も積めるようになった。運航する土浦市の「ラクスマリーナ」は、JR土浦駅構内にサイクリング客向けの施設が今月開業するとあり、土浦市と潮来市を利用客の発着拠点として、認知度を高めていきたい考えだ。

潮来市と観光協会は、周辺エリアを広域的に巡る自転車モニターツアーを21日に開く。サイクリングだけでなく、地域の魅力、名所旧跡を知ってもらうのが狙い。鹿島神宮(鹿嶋市)と息栖神社(神栖市)、香取神宮(千葉県香取市)を参拝する「東国三社巡り」をベースにした周遊コースを提案している。

同ツアーの企画に携わった、全国のサイクリングロードに詳しい伊藤孝二さん(56)は「ほぼ平たんで、初心者にも優しいコース。歴史ある場所も楽しめる」と太鼓判を押す。同りんりんロードについても「全国的に人気が広まる可能性を十分秘めている」と期待を寄せる。

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