龍ケ崎「たつのこアリーナ」 ボルダリング壁完成

茨城新聞
2018年1月30日

ボルダリング競技などで世界を舞台に活躍するプロフリークライマー、野口啓代さん(28)の出身地、龍ケ崎市にボルダリング壁が完成した。壁が設置された同市中里の市総合体育館「たつのこアリーナ」で26日、記念イベントが行われ、野口さんは母校の市立八原小児童と交流。「夢を実現するためなら、頑張ることができる。自分の夢を見つけてほしい」との思いを伝えた。壁は2月から、一般向けに運用を始める。

ボルダリングは、ホールドと呼ばれる突起物が付いた壁をよじ登る競技。市は同競技の第一人者・野口さんの生まれ育ったまちにボルダリング壁を造り、市民に競技への関心を高めてもらおうと、約410万円をかけて整備した。完成した壁の高さは約4メートル、横約7メートルで、ホールドの一部は野口さん自身が設置した。

この日は同小の5年生約160人が参加。野口さんが模範演技を披露し、子どもたちが次々に壁をよじ登った。野口さんは子どもたちの近くに立って、足や手をどのホールドにかければいいかや体の動かし方などを丁寧に説明。野口さんの指導もあり、多くの子どもたちが壁を登り切った。

野口さんは後輩たちに「苦手なことや、やりたくないことも克服していくことで自信が付く。私は小学5年生でクライミングと出合い、世界一になるという夢を持った。夢のためなら、我慢もできる。皆さんも自分だけの夢を見つけてほしい」とエール。壁ができたことについて、「魅力を知ってもらうことで、クライミングを始める子どもたちが増える」と喜んだ。

同小の伊室碧さん(11)は「野口先輩は誇り。野口さんの言った通りにしたら、壁を上まで登ることができた。私も夢に向かって努力をして、世界で記録を残せるようなバスケットボールの選手になりたい」と話した。 

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