学生「たまり場」開業 元スナック店、カフェに 水戸の中心街

茨城新聞
2017年11月19日

水戸市の中心市街地にある元スナック店が、高校生や大学生でにぎわいを見せている。カウンターやソファなどレトロ感漂う雰囲気を生かし、地元の大学生が「カフェ」として営業を始めた。中心市街地の空洞化対策として、まちなかの若者の居場所づくりが課題となる中、新たな「たまり場」として期待される。

カフェの名は「カケルナニカ」。茨城大2年生の小松崎流緋さん(20)が、同市泉町3丁目に立つ4階建て商業ビル「登利庄ビル」の1室を借り、6月から営業を始めた。

同所はかつて「大工町の入り口」として、スナックが多く営業。同ビルでも最盛期には8店が入居していたが、バブル景気崩壊後の長引く景気低迷を受け、入居店は次々閉店。2011年に最後の店舗が閉じて以降は、2、3階の計8室は全て空きテナントとなっていた。

ビルを所有する登利庄の平松良崇社長が「空き店舗のままよりは」と、新たな利活用策を模索していたところ、昨年3月に市などが開催した「リノベーションまちづくり塾」を通して知り合った小松崎さんのアイデアを聞き、低価格での賃貸を持ち掛けた。

平松社長は「(賃貸は)ビジネスとしては成り立たない。ただ、学生たちの出入りが増えることで建物の雰囲気が変われば、将来的に周辺地域の人の流れも変わってくる。まちのにぎわいのためには、若い人たちの力が欠かせない」と、学生のチャレンジを後押しする。

カフェは40平方メートルほど。主なターゲットが学生のため、営業時間は午後4時半~9時。日~火曜定休。店内ではアルコール以外の飲み物と駄菓子を提供するほか、備えられた本棚には「古本」が並び自由に閲覧できる。

9月に初めて来店し、今では週3回利用するという大成女子高1年、鈴木礼さん(16)は「自由におしゃべりができる貴重な場所」と表現。カフェを利用することで「以前は学校が終わるとすぐ帰宅していたが、新しい楽しみができた」と話し、ほかの客や友人との会話に花を咲かせた。

「多くの学生が交流し、地域に影響を与える『何か』が生まれる場にしたい」。店名には、こうした小松崎さんの思いが込められている。幅広い学生の来店が必要といい、「誰でも気軽に遊びに来てほしい」と呼び掛けている。

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