《旬もの》石島りんご園(水戸市) 新鮮完熟、加工品にも力

茨城新聞
2017年11月12日

水戸市森林公園の近くにある石島りんご園は直売とリンゴ狩りが楽しめる。園主の石嶋一夫さん(63)は「取れたての糖度が高い完熟リンゴを味わえるのが直売のよさ」と話す。加工品にも力を入れ、城里町に向かう道路沿いの同園直売所には新鮮なリンゴとともにアップルパイなどが並ぶ。

同園は梨やブドウなど果樹栽培が盛んな木葉下(あぼっけ)町で、約40年前、リンゴの栽培を始めた。一夫さんは2代目。9月の「つがる」に始まり、10月は「ジョナゴールド」「シナノスイート」など、11、12月は「ふじ」と14品種を栽培する。人気のふじは「全体に蜜が入りしゃきしゃきしているリンゴの王様」。寒い土地が産地として知られるリンゴ。「水戸では虫や病気対策など暖かい場所ならではの苦労も多い」と一夫さん。

同園は葉を取らず、袋をかけずに果実を熟させて作業を省力化。自然のまま育てる「葉取らず無袋栽培」を行う。以前は色づきをよくするため日光によく当たるように実の周りの葉を取っていたが、葉を取らないことで光合成によって作られた葉の養分が果実に行き渡り糖度が高くなるとされている。葉を取らない代わりに、日光によく当たるよう収穫後に行う冬場の剪定(せんてい)を工夫しているという。
◇9年前、加工もできる木造の立派な直売所に建て替えた。9月ごろから12月ごろまでの収穫時期にオープンする。妻の照美さん(60)が直売所を切り盛りしながら、アップルパイやジャムなど菓子作りに精を出す。「手間をかけて育てても少しでも傷があるとはじいてしまう。おいしいリンゴなのにもったいなくて。一個でも無駄にしたくない」。その思いで照美さんが始めたアップルパイ作り。「お菓子作りに時間はかけられないが、リンゴ園だからリンゴはたっぷり使っている」

「8種類あるうち最低でも5種類」のアップルパイを店頭に出すようにしている。ふじを使ったアップルパイが人気。「紅玉」を丸ごと入れたパイや同園で作るアンズ、ブルーベリー、水戸市産梅の新ブランド「ふくゆい」のジャムが入るパイなどもある。

今月初め、リンゴ畑は緑の葉に赤く色づいたリンゴがたわわに実っていた。半ばになると葉が黄色く変わり、リンゴの色濃い赤とのコントラストがさらに見事になるという。

■メモ
石島りんご園▽住所は水戸市木葉下町997の2
▽直売所(電)029(253)9972

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