小澤さん、絆の「第9」 水戸室内管弦楽団 13日から第100回定演

茨城新聞
2017年10月13日

世界的指揮者の小澤征爾さん(82)が総監督を務める水戸室内管弦楽団(MCO)は12日夕、水戸芸術館(水戸市)で、13、15両日に開く第100回定期演奏会(定演)に向けたリハーサルを公開した。曲はベートーベンの「交響曲第9番(第9)」。小澤さんは、招待された同市の小中学生ら約680人を前に、第3楽章と「歓喜の歌」と呼ばれる合唱が盛り込まれた第4楽章を指揮。楽団員らと絆を深めながら、壮大な音楽世界をつくり上げた。

第9は、70人を超えるオーケストラと4人の独唱、4部合唱で構成する大編成が一般的だが、今回の定演では慣例を破り、47人のオーケストラ、32人の合唱団で臨む。

指揮は、第1・2楽章をホルン奏者としても出演するラデク・バボラークさんが、第3・4楽章を小澤さんが務める。第9が70分を超える大作であるため、小澤さんの体力面などを考慮し、異例の分担指揮となった。

リハーサルは、パートごとの練習は行わず、通しで演奏を披露した。小澤さんは、前半を担当したバボラークさんに代わってステージに登場。第3楽章では、ゆったりとした指揮で室内楽ならではの繊細な音色を引き出した。第4楽章では、楽団員らと気持ちを通わせながら、管弦楽の響きと歌声とを調和させ、演奏終了後に観客から万雷の拍手を浴びていた。

水戸市立見川小5年の田添実優さん(11)は「小澤さんとオケが第9の世界に入り込んでいたのがすごかった」と目を輝かせ、同じく角田結菜さん(11)も「合唱の声がきれいだった」と笑顔で話した。

MCOはこの日午前、同市水府町の青柳公園市民体育館で、市内と近隣町村の小学生ら約2600人を招いた「子どものための音楽会」を開催。第9の一部を演奏したほか、小澤さんの指揮で、参加者全員が「歓喜の歌」を日本語に訳した「よろこびの歌」を合唱した。 

【写真】小澤征爾さんの指揮で「第9」を演奏する水戸室内管弦楽団=水戸市五軒町の水戸芸術館(大窪道治さん撮影、同館提供)

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